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My life with Tigers 

タイガースの戦いに一喜一憂しながら、
日々の生活は続いてゆく

ロン


小さな心臓はもう限界に思えた。
それでもロンは必死に抵抗していた。
だから、思わず言ってしまった。

もう頑張らなくていい

ロンはあきらめて、僕の腕に顔をうずめた。
僕の言葉が届いてることを初めて知った。

出会った頃は誰の言葉にも反応しなかった。
ずっと自分の殻に閉じこもったままだったロン。

目が見えないから、言葉で伝えなきゃと思って、
ずっと気持ちを伝えてきた。

生まれてくれてありがとう
愛してる

小さな体に顔を寄せると、心臓の音が聞こえた。
毎晩一緒に寝ながら聞いていたリズム。
少しずつ、少しずつ、音は小さくなっていき、何も聞こえなくなった。

ロンがいなくなって3週間ちかく。
僕の生活は未だにロンが中心に動いている。
いつも心のどこかにロンがいる。

たくさんのハンディをかかえながら、
一所懸命に生きたロンの7年間。

ロンが残してくれたモノ。
それを考えることが、今の僕にできる精一杯のこと。
ゆっくりと。





| 大好きな犬たち | 02:16 | comments(2) | trackbacks(3) |
リキ
陽だまりの中に、リキは横たわっていた。
リビングのガラス戸の向こう、コンクリートで固められた狭く質素な内庭、それがリキの世界。塀の隙間から差し込んだ朝の日差しが、リキの周りだけに降り注いでいた。その光景に、一瞬見とれてしまった。

「リキが死んじゃった・・・」
僕はその朝、半べそをかく母親に揺り起こされた。寝起きの悪い僕だが、すぐに状況を把握した。予感はあった。

前の晩、寝ているリキに毛布をかけてやると、いつもある反応がなかった。どんな深い眠りについていても、毛布をかけてやるとリキは起きて顔を上げる。ただ、その晩、リキは眠ったまま動こうともしなかった。不安になり、リキの体に触れると、かすかに顔を上げ、そのまま、再び眠りについた。

それが最後のリキとの時間。あまりに寂しい最後の時間。もう少し一緒に、後ほんの少しでも一緒にいれば良かった。今更、だけど。

リビングから見えるリキの姿は、まるで眠っているようだった。母親の勘違いだ、リキはただ眠っているだけ、そう思いながら、ゆっくりと庭に出た。ゆっくりと。
やっぱり、リキはそこにはいなかった。あるのはリキの肉体。頭をなでると、まだ温もりが感じられたが、リキの顔に表情はなかった。まるで剥製みたいだ。冬の寒い朝、リキの周りだけは、すごく暖かかった。

2週間ほど前から、リキの顔が急に老け込んでしまったように見えた。ただ、毎日散歩にも出かけるし、ご飯も沢山食べていた。それでも、何かが違った。ひどく寂しそうな感じがした。老いるという事はそういうものなのだろうかと思う一方で、違う思いもあった。

僕が実家に帰ってくると同時に、ロンも我が家の一員になった。体が弱く小さなロンは、いつの間にか我が家の主役になりつつあった。リキは嫉妬してないだろうか、愛情を奪われたと思ってないだろうか、その事がひどく気がかりだった。

リキ、ごめん。
息のないリキに何度も謝った。謝ることしか出来なかった。もっと愛してやれたのに、昔のように一緒に遊びたかったのに、一緒に日向ぼっこしたかったのに、結局できなかった。リキがそれを望んでいたかどうかなんて分からないけど、僕はそれをしてやれなかった事が申し訳なくてしょうがなかった。離れて暮らした十年間という月日を取り戻したかったのに。結局、あの頃のように心を通わす事は出来なかった。

実家に戻ってきた僕をどんな目で見てたんだろうか。昔とは変わっちゃったって思ったんだろうか。昔みたいにずっと一緒にはいられないし、自分のことで精一杯で、昔みたいにリキのことばっかり考えてられないし、ロンも心配だし。こんな突然、別れが訪れるとは思ってなかったし。こっそりと眠るように行ってしまうんだから。言い訳ばかりが出てきた。今更、言い訳して何になる、そう思いながらも、必死に弁明した。

もっともっと一緒にいれば良かった。
リキがいなくなって5日あまり、僕の生活は何も変わらない。何の変化もない。その事が、ひどく寂しく感じる。

リキは浜松のペット霊園で眠っている。必ず会いに行くから。


| 大好きな犬たち | 00:57 | comments(2) | trackbacks(0) |
トリマー
本日、ようやくロンの散髪に行ってきました。
ペットショップにトリミングを頼むときはいつも不安だ。
ロンは発作を起こしてないか、お利口さんにしてるか、
トリマーさんに噛み付いてないか。。。

頑固者のロン、嫌なものは絶対に嫌。
トリミングも大嫌い。
大暴れして挙句に、噛み付いたりする。
そこで叱ったりしようものなら、
余計に興奮してパニックに陥ってしまう。

まあ、目が見えないから怖いのだろうけど。。。
自分でやれれば良いけど、素人にはなかなか難しい。
特にロンの場合は。

そんなロンを、嫌な顔せずキレイにカットしてくれるトリマーの皆様。
多少、毛が揃ってなかろうと、ロンをカットする苦労を思えば、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。

技術だけでなく、愛情が必要な仕事。
そういう仕事って世の中にたくさんある。
介護や福祉だってそう。

本当に頭が下がる思いです。
| 大好きな犬たち | 02:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
リキとの散歩
近所の神社まで、リキを散歩に連れて行った。
ゆっくりゆっくりと歩を進めるリキ。
僕もリキに合わせて、ゆっくりゆっくりと歩を進める。
普段の生活にはないリズム。

捨て犬だったリキが、我が家にやってきたのが15年前。
本当にコロコロ可愛かった子犬の頃。
スクスク成長しすぎて、マルマル太ってしまった。

僕の顔を見ると「遊ぼう、遊ぼう」と吠え立てる。
よく隣の駐車場で二人で駆け回った。
そして、疲れ果てると、ふたり並んで座り、
ただボウッと通りを眺める。
そんな時間がリキも僕も大好きだった。

高校を卒業すると、僕は実家を離れた。
リキが寂しがってはないだろうかといつも心配だった。
でも時間が経てば、それが日常になる。
リキのいない僕の生活、僕のいないリキの生活。

そして1年前、
11年の年月を経て、一緒の生活がまた始まった。
もう駆け回ることは出来ない。

ほんのり冷たい風に吹かれながら、
リキはゆっくりゆっくり歩を進める。
すっかり年老いたリキの背中。
暑い夏、寒い冬を乗り切る体力が、少しづつ奪われていく。

それでも、僕が帰ってきてから、リキは元気になったと親は言う。
それが本当なら嬉しい。

リキ、また寒い冬が来るよ。
今年も一緒に乗り切ろうな。
| 大好きな犬たち | 01:09 | comments(0) | trackbacks(0) |
愛犬ロン
最近、ロンの毛が伸び放題。
おまけに毛玉だらけだ。

かわいいロンが、どんどん小汚くなっていく。
ペットショップに連れていかなきゃと思いつつ、
発作が続いてたので、
もう少し落ち着いてからと思ってたら、
ひどい姿になってしまった。

お年頃の女の子なのに。。。

ロンはもともと体が弱い。
興奮したり、不安になったりすると、
すぐに発作を起こしてしまう。
痙攣しながら泡を吹いている姿は、
何度見ても慣れるものじゃない。

でも、生きていることに感謝しなきゃ。
医者はいつ死んでもおかしくない体だって言うしね。
まだ5歳なのに、よく老犬と間違われてしまうのが、
ちょっと悲しい。。。

ロンは視力が弱く、ほとんど何も見えない。
だから、歩く度にコツンコツン頭をぶつけている。
それでも、尻尾を振りながら楽しそうに歩く。
そんな姿は、ちょっとアホな子みたい。

でも実際、ロンの頭はどこかおかしい。
いつも左回りでクルクル回ってる。
それがロンの感情表現。
嬉しい時も、怒った時も同じ。
回る速度で気持ちの強さを表す。
非常に嬉しい時は超高速回転。

一緒に暮らして4年。
ときどき思う。
ロンが感じている世界はどんな世界なのか。
その中で、僕はどんな存在なのか。

せめて友達ぐらいには思っていてほしいもんです。
| 大好きな犬たち | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) |